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 医療資源を最も投入した傷病が播種性血管内凝固症候群(DIC)、敗血症、その他の真菌症、手術・術後の合併症だった症例について、入院契機病名(入院のきっかけとなった傷病名)と「同一」か「異なる」かに区分して集計しています。
 患者数が10未満の場合は、-(ハイフン)で表示しています。

 指標に示される傷病名については、次のとおりです。

1.播種性血管内凝固症候群(DIC)

 元来、正常な血管内では、血管内皮の抗血栓性や血液中の抗凝固因子のはたらきにより、血液は凝固しないような仕組みをもっています。
播種性血管内凝固症候群(DIC)は、さまざまな重症の基礎疾患(急性前骨髄球性白血病・前立腺癌・肺癌などの悪性腫瘍、敗血症、外傷など)のために過剰な血液凝固反応活性化が生ずるため生体内の抗血栓性の制御能が十分でなくなり、全身の細小血管内で微小血栓が多発して臓器不全、出血傾向のみられる予後不良の病気です。

2.敗血症

 肺炎や腎盂腎炎など生体のある部分で感染症を起こしている場所から血液中に病原体が入り込み、重篤な全身症状を引き起こす症候群です。
血液中に病原体が入り込む原因の感染巣としては、腎盂腎炎といった尿路感染症、 肺炎などの呼吸器感染症のほか、胆嚢炎・胆管炎、腹膜炎、褥瘡感染などがあります。

3.真菌感染症

 真菌(かび)が種々の臓器に定着することに起因する感染症です。

4.手術・術後の合併症

 手術や処置などにより一定割合で発生してしまう病態です。術後出血や創部感染などが挙げられます。

DPC 傷病名 入院契機 症例数(件) 発生率(%)
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 25 0.42
180010 敗血症 同一 58 0.97
異なる 40 0.67
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 15 0.25
異なる
先生

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