診療科の取り組み

泌尿器科は、腎盂腎炎・膀胱炎・前立腺炎などの尿路・性器感染症、尿路結石症、前立腺肥大症や神経因性膀胱に代表される排尿障害、腎臓・膀胱・前立腺・精巣などに発生する悪性腫瘍男性性機能障害、男性不妊症、副腎・精巣の内分泌疾患などその範囲は広く、多岐に亘っています。

前立腺肥大症に代表される良性疾患に対しては内視鏡を駆使したminimal invasive surgeryに心がけ、悪性疾患に対しては病期を考慮した治療法の選択に努めています。即ち、早期癌には臓器機能保持を目指した縮小手術を、一方、進行癌には癌の根治性を優先させた拡大手術を採択していますが、患者さんの社会生活に配慮した治療法にも積極的に取り組んでいます。

診療内容(特徴・特色)

当院では前立腺癌に対する手術として、2019年12月よりダビンチ手術(ロボット支援腹腔鏡下前立腺摘除術)を開始し、開腹手術より小さな術創で手術可能になりました。

(1)腎癌は比較的大きな腫瘍でもほぼ全例腹腔鏡手術にて摘出しており、今後は順次ダビンチ手術による腎部分切除術(腎機能温存手術)を開始予定です。

(2)前立腺肥大症の手術は、近年前立腺内腺を可能な限りくり抜いて全部取り出す“核出術”と呼ばれる手術が最も成績が良いといわれています。当院もTUEB(核出術)を行っており良好な術後成績です。

代表的な疾患

  • 腎盂腎炎・膀胱炎・前立腺炎などの尿路・性器感染症
  • 尿路結石症
  • 前立腺肥大症や神経因性膀胱に代表される排尿障害
  • 腎臓・膀胱・前立腺・精巣などに発生する悪性腫瘍
  • 男性不妊症、男性性機能障害
  • 副腎・精巣の内分泌疾患など

外来診療担当表

干渉低周波治療(予約制)を実施しています。

午前 8時30分~11時30分
1診 上村 林典 林典 大学
より
上村
午後  
1診 手術 検査 検査 手術 検査
干渉低周波(予約制) 9時~11時、14時~16時

 

担当医師

主任部長(泌尿器科診療科長)

林 典宏(はやし のりひろ)

専門領域・得意分野

泌尿器一般、前立腺がん、腎がん、尿路上皮がん、副腎腫瘍、腹腔鏡手術

資格・学会

  • 日本泌尿器科学会専門医
  • 日本泌尿器科学会指導医
  • 日本泌尿器科学会・日本泌尿器内視鏡学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
  • 日本内分泌外科学会

モットー・患者さんへの一言

最新知見に基づいた治療の中でもよりよい内容と手技を提供していきたいと思います。

部長

上村 吉穂(かみむら よしほ)

専門領域・得意分野

泌尿器一般、女性泌尿器、腹腔鏡手術

資格・学会

  • 日本泌尿器科学会専門医
  • 日本泌尿器科学会指導医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
  • 日本内視鏡外科学会腹腔鏡技術認定医
  • 日本泌尿器科学会・日本泌尿器内視鏡学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
  • 日本大腸肛門病学会
  • 日本女性骨盤底医学会

モットー・患者さんへの一言

良心に恥じぬということが我々の確かな報酬である

手術実績

手術名 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 令和元年度
経尿道的前立腺肥大症手術 39件 24件 38件 30件 29件
前立腺全摘除術
(うちダビンチ支援機器使用)
16件 17件 14件 18件 21件
(1件)
経尿道的膀胱腫瘍切除術 54件 49件 50件 47件 51件
膀胱全摘除術
(うち新膀胱造設術)
4件
(3件)
4件
(3件)
4件
(3件)
6件
(4件)
4件
(3件)
腎・腎尿管全摘除術
(うち腹腔鏡手術)
19件
(13件)
14件
(11件)
10件
(8件)
8件
(7件)
13件
(10件)
腎部分切除術
(うち腹腔鏡手術)
2件
(1件)
7件
(6件)
6件
(6件)
4件
(3件)
5件
(5件)

平成27~令和元年度は前立腺癌に対する前立腺全摘除術を86例に施行いたしました。

1)術創
下腹部正中切開にて施行しています。術創は約8~10cmです。手術侵襲を極力小さくするために可能な限り小さい創にて施行することを心がけています。

2)術後男性性機能障害
男性性機能を温存するためには手術時の神経温存術が必要です。神経温存術は国際基準に基づいて、ご本人の希望と症例により選択できますが、前年度には神経温存術施行例は23例(約47%)であり、早期癌の診断増加と共に比較的増えている傾向にあります。この術式を行うことによる予後の悪化は基本的にはありません。男性性機能障害は温存例で軽度です。

3)術後尿失禁
術後尿失禁は日常の生活に重要な術後合併症です。場合によっては、術後の尿失禁により日常生活に大きな制限を受けることもあります。当科では術後3ヶ月で44例(約90%)に尿失禁無しであり、術後6ヶ月では全例(100%)尿失禁無しを達成しています。(術後ゴルフ程度の運動をしても尿パッド2枚以内/24時間の失禁状態をほぼ日常生活に支障なしと考えた場合)