診療科の取り組み

整形外科では主として関節疾患、脊椎疾患、関節外傷、慢性関節リウマチ、骨粗鬆症などを治療しています。

整形外科疾患の多くは疼痛を主として発症し、機能障害が大きい特徴があるため、患者さんの日常生活の障害に配慮した経験豊かな目による治療・評価が必要といえます。当科では各種疾患の診断・治療に熟達した専門医が適切な判断で必要な処置を行い、早期社会復帰をめざしています。

診療内容(特徴・特色)

  1. 脊椎脊髄疾患の診断、治療の専門医師が診療にあたっています

    <日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医・代議員・日本脊椎脊髄病学会認定指導医・評議員 中野正人医師>

    脊椎疾患では腰椎、頸椎の変性疾患や外傷などに対し、脊椎を安定化させる固定術や圧迫をなくす除圧術など、患者さんの状態ごとに十分な検討を行い、それぞれの症例にあった術式を選択しています。
    当院の特色として、脊椎手術の低侵襲化や脊髄神経モニタリングの導入など安全性の強化に早くから取り組んできた実績があります。
    今や、低侵襲を目的とした治療は、あらゆる医療分野に応用され、その恩恵は従来の治療法と同等あるいは凌駕するに至っています。脊椎疾患に対する治療においても腰椎椎間板ヘルニアに対する内視鏡手術から始まり、現在では薬剤の椎間板内酵素注入療法が有効な治療法として確立しています。内視鏡手術や、経皮的椎弓根スクリューの登場、低侵襲側方手術により変性疾患のみならず、外傷、感染、腫瘍性疾患、骨粗鬆症、慢性疼痛へと、あらゆる病態に低侵襲手術は応用されています。
    低侵襲脊椎手術の分野での長年の臨床および研究活動が評価され、学会長として第12回最小侵襲脊椎治療学会(MIST学会)を2022年、富山で開催させて頂きました。
    現在も最新最良の脊椎治療を追求し、安全性と低侵襲化を両立することで早期の社会復帰を目指して、診断治療に取り組んでいます。

  2. 脊椎圧迫骨折に対する各種椎体形成術「バルーン・カイホプラスティ(BKP)」「ステントプラスティ(VBS)」「カルシウム骨ペースト注入術」などを行います

    2012年4月から本院でもこの手術を行えるようになりました。BKPは骨粗しょう症による急性期の脊椎圧迫骨折で、十分な保存治療によっても痛みが改善されない症例に適します。

  3. 内視鏡視下、顕微鏡視下、各種脊椎手術、低侵襲脊椎固定手術を行っています

    2015年より低侵襲側方侵入腰椎前方固定術(XLIF/OLIF)を行っています。
    2024年より低侵襲側方侵入腰仙椎前方固定術(OLIF51)を行っています。各種術の認定医、認定施設を取得しています。北陸地域では数少ない施設です。

  4. 頸椎人工椎間板置換術を行っています(2021年~)
  5. 腰椎椎間板ヘルニアに対する椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)を行っています(2018年~)
  6. 外傷エキスパートによる最新の手術・リハビリテーションを行っています

    骨折・外傷治療の専門家による早期診断、整復・ギプス固定などの初期治療を行っています。できるだけ早期に社会復帰、家庭復帰に向けたリハビリテーションを行えるよう、早期に最小侵襲手技を用いて手術治療を行っています。

  7. スポーツ外傷・障害に対しての内視鏡併用手術を行っています

    膝の前十字靱帯損傷や半月板損傷、肘や足の軟骨障害、肩の腱板損傷などのスポーツ外傷に対して積極的に内視鏡手術を行い、早期スポーツ復帰に向けてリハビリテーションを行っています。

  8. 変形性関節症やリウマチに伴う間接破壊に対して各種人工関節手術を行っています

    正座可能な方は正座ができるような機種・手術手技を用いています。内反変形膝に対しては人工関節のみでなく高位脛骨骨切り術を行うことにより関節を温存し早期の職場復帰や家庭復帰を目指しています。

    できるだけ低侵襲手技に努め、人工股関節術では術後1週間、人工膝関節では術後2週間で杖歩行による自宅退院が可能となるようリハビリテーションを行っています。

代表的な疾患

関節疾患 股関節、膝関節の変形性疾患、肩関節周囲炎、スポーツ外傷・スポーツ障害による骨関節病変
脊椎疾患 腰椎、頸椎の変性疾患、腰部脊柱管狭窄症、変形性腰椎症、腰椎椎間板ヘルニア、腰痛症、頚椎症など
その他の疾患 四肢の外傷、手根管症候群や肩・肘関節疾患、骨粗鬆症、慢性関節リウマチ、末梢神経障害など

腰痛・下肢のいたみ・しびれを取り除く手術について

外来診療担当表

午前 8時30分~11時30分
1診(初診) 金武 田村 中野 藤田 今西
2診(再診・初診) 田村 中野 今田 田村 中野
3診(再診) 藤田
[2,4,5週]
今西 藤田
[1,3,5週]
今西 金武
午後
(予約制)
13時30分~15時30分
手術 手術
しびれ・脊椎外来 - - 中野 - -

※午後の救急診療には対応しております。
※脊椎疾患で中野先生宛の紹介状患者のみとなります。

担当医師

副院長

中野 正人(なかの まさと)

専門領域・得意分野

整形外科一般、脊椎脊髄外科、骨粗しょう症

資格・学会

  • 日本整形外科学会整形外科専門医
  • 日本整形外科学会脊椎脊髄病医
  • 日本整形外科学会リウマチ医
  • 日本整形外科学会代議員
  • 日本脊椎脊髄病学会・日本脊髄外科学会脊椎脊髄外科専門医
  • 日本脊椎脊髄病学会指導医・評議員
  • 国際腰椎学会アクティブメンバー
  • 中部日本整形外科学会評議員
  • 日本骨粗鬆学会

モットー・患者さんへの一言

信頼される医師となるよう心がけています。

主任部長(整形外科診療科長)
(兼務) (リハビリテーション科診療科長)

藤田 雄介(ふじた ゆうすけ)

専門領域・得意分野

整形外科一般、関節外科

資格・学会

  • 日本整形外科学会整形外科専門医
  • 日本DMAT隊員・統括DMAT
  • 運動器リハビリテーション医
  • 日本テニス協会 医事委員会 地域メディカルサポートドクター

モットー・患者さんへの一言

痛みや機能障害を少しでも軽減できるようお手伝いさせていただきます。

主任部長

今西 理恵子(いまにし りえこ)

専門領域・得意分野

整形外科一般、リハビリテーション

資格・学会

  • 日本整形外科学会専門医
  • 日本リハビリテーション医学会専門医・指導医

モットー・患者さんへの一言

安心できる医療を心がけています。

部長

田村 嵩(たむら たかし)

専門領域・得意分野

整形外科一般、関節外科、外傷

資格・学会

  • 日本整形外科学会専門医
  • 日本人工関節学会
  • 日本股関節学会
  • 中部日本整形外科災害外科学会

モットー・患者さんへの一言

地域の皆様に寄り添う医療を心がけたい。

医師

金武 航世(かねたけ こうせい)

専門領域・得意分野

整形外科一般

資格・学会

  • 日本整形外科学会

モットー・患者さんへの一言

丁寧な診療を心がけます。

非常勤医師

今田 光一(いまだ こういち)

専門領域・得意分野

整形外科一般、肩関節疾患、スポーツ肘障害、成長期スポーツ障害、肩・肘の関節鏡手術、関節超音波診断

資格・学会

  • 日本整形外科学会専門医
  • 日本整形外科学会運動器リハビリテーション医
  • 日本リハビリテーション医学会認定臨床医
  • 日本クリニカルパス学会認定パス上級指導者・理事・評議員
  • 日本スポーツ整形外科学会評議員
  • 日本最小侵襲整形外科学会世話人
  • 日本肘関節学会評議員
  • 日本肩関節学会
  • 日本医療マネジメント学会評議員
    日本医療情報学会
    日本スポーツ協会公認スポーツドクター

モットー・患者さんへの一言

・様子を見ましょうと言わず、できるだけその日に解決する ・エコーや詳細な理学所見でその日に症状の原因を探る ・早期に協議や仕事に復帰させる ・とことん わかりやすく説明する ・手術は内視鏡・関節鏡を用いた低侵襲を基本とする ・何かの縁で目の前に来た患者さんには「一流の医療」を提供する

専門外来

しびれ・脊椎専門外来外来

水曜日13時30分~15時30分(予約制)