診療科の取り組み
当院では、急性期医療の充実に力を入れるとともに、病気や手術の直後から早期リハビリテーションを開始し、患者さんの運動機能回復を支援しています。
急性期リハビリテーションでは、まずベッド上での起き上がりや立ち上がりといった基本的な動作訓練から始め、早期離床を目指します。その後、患者さんの回復状況に合わせてリハビリテーション室へ移動し、バランス訓練や歩行訓練といった移動能力の回復訓練、日常生活に必要な応用動作訓練、そして食事のための摂食嚥下訓練など、より専門的なリハビリテーションを提供します。
地域連携と退院支援
また、急性期の治療を終えられた患者さんが安心して自宅などへ退院できるよう、地域包括ケア病棟を併設しています。ここでは、医師、看護師、リハビリテーション専門職をはじめとする多職種が連携し、患者さん一人ひとりに合わせたケアに取り組み、安心して退院できるまでをサポートします。
さらに、患者さんが安心してご自宅や地域社会へ戻れるよう、退院後の生活を見据えた指導や支援にも注力しています。地域の医療機関やリハビリテーション関連施設との緊密な連携を図り、必要な情報提供を積極的に行います。加えて、介護施設の職員の方に当院へお越しいただき、退院予定の患者さんの状態を直接ご確認いただくことで、スムーズな受け入れ体制を構築する取り組みも実施しています。
患者さん中心のリハビリテーション
私たちは、常に患者さんとご家族に十分な情報を提供し、しっかりと話し合いを重ね、ご納得いただいた上で、その方に最も適したリハビリテーションを提供することをお約束します。病気や手術からの早期回復、そしてその後のより質の高い生活の実現に向けて、スタッフ一同全力でサポートさせていただきます。
診療内容（特徴・特色）
医師、リハビリスタッフ、看護師、ケースワーカーなど多職種間で連絡を取り合って患者さんに対してチームアプローチを行っています。
| スポーツ外来 スポーツ選手、障害の判断治療 |
競技復帰に向けてのリハビリテーションに積極的に取り組んでいます。 |
|---|---|
| 理学療法 | 基本的な運動療法、歩行訓練、日常生活動作訓練、物理療法（温熱、電気治療など）を行います。 |
| 作業療法 | 様々な作業（活動）を通して生活に即した訓練を行います。 |
| 言語聴覚療法 | 言語の障害（失語症、構音障害）や嚥下障害に対する訓練などを行います。 |
※本院のリハビリテーションは院内各診療科との連携で行っていますので、リハビリテーション科への直接の紹介は受けておりません。
リハビリを希望される場合には疾患の当該診療科への受診が必要です。
対象疾患と施設基準について
脳血管疾患等リハビリテーション料（Ⅰ）
- 脳梗塞や脳出血といった急性期の脳疾患、またはその手術後の方。
- 脳腫瘍、脊髄腫瘍、脊髄損傷といった急性期の脳・脊髄疾患、またはその手術後の方。
- 多発性神経炎、多発性硬化症、末梢神経障害の方。
- パーキンソン病、脊髄小脳変性症、運動ニューロン疾患の方。
- 失語症、失行症、失認症といった高次脳機能障害の方。
- 構音障害、聴覚障害の方。
廃用症候群リハビリテーション料（Ⅰ）
- 肺炎などの急性疾患や手術により長期臥床し、筋力や体力が低下し、起き上がり、立ち上がりといった基本的な動作や、着替えなどの日常生活動作に著しい支障をきたしている方。
運動器リハビリテーション料（Ⅰ）
- 骨折、靭帯損傷、変形性関節症、脊椎疾患、関節リウマチ、スポーツ外傷、腱板断裂、手の外科手術後の方、切断の方。
呼吸器リハビリテーション料（Ⅰ）
- 肺炎や気胸といった急性期の呼吸器疾患、肺腫瘍、胸部外傷、その他の呼吸器疾患、またはその手術後の方。
- 慢性閉塞性肺疾患（COPD）、気管支喘息といった慢性呼吸器疾患の方。
心大血管リハビリテーション料（Ⅰ）
- 心筋梗塞や狭心症といった急性期の心臓・血管疾患、またはその手術後の方。
- 慢性心不全、閉塞性動脈硬化症といった慢性心臓・血管疾患の方。
がん患者リハビリテーション料
- 様々ながんや、手術、抗がん剤治療、放射線治療などにより、身体機能や日常生活動作に支障が生じている方の、機能改善および日常生活動作の再獲得を目的としたリハビリテーション。症状緩和のためのリハビリテーション。
摂食機能療法
- 脳卒中後遺症や、口腔・舌・顎の手術などにより、摂食嚥下機能に障害がある方。
外来診療担当表
| 午前 | 8時30分～11時30分 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1診 | 今西 | 藤田 | 今西 | 今西 | 藤田 | |
| 午後 | 入院のみ | |||||
担当医師
(兼務) (リハビリテーション科診療科長)
藤田 雄介（ふじた ゆうすけ）
専門領域・得意分野
整形外科一般、関節外科
資格・学会
- 日本整形外科学会整形外科専門医
- 日本DMAT隊員・統括ＤＭＡＴ
- 運動器リハビリテーション医
- 日本テニス協会 医事委員会 地域メディカルサポートドクター
モットー・患者さんへの一言
痛みや機能障害を少しでも軽減できるようお手伝いさせていただきます。
今西 理恵子（いまにし りえこ）
専門領域・得意分野
整形外科一般、リハビリテーション
資格・学会
- 日本整形外科学会専門医
- 日本リハビリテーション医学会専門医・指導医
モットー・患者さんへの一言
安心できる医療を心がけています。
認定と資格
- 心臓リハビリテーション指導士
- 認定理学療法士(運動器、スポーツ理学療法)
- 3学会合同呼吸療法認定士
- 栄養サポートチーム専門療法士
- がんのリハビリテーション研修修了者
- 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
- 福祉住環境コーディネーター2級
- 日本口腔ケア学会認定口腔ケアアンバサダー
- ケアマネジャー
- JIMTEF 災害医療研修修了者(スキルアップコース)
- 臨床実習指導者講習会修了者（理学療法・言語聴覚）