診療科の取り組み

当科は胸部外科(すなわち肺、縦隔および胸郭の疾患)ならびに血管外科(主に末梢血管病変)を専門とし、これらの疾患に対する診療を行っています。

ただし、胸部外科は令和5年1月1日より休診となります。

血管外科では腹部大動脈以下の閉塞性疾患(閉塞性動脈硬化症、バージャー病等)、腹部大動脈瘤、四肢末梢動脈瘤などの動脈疾患や下肢静脈瘤、深部静脈血栓症といった静脈疾患、さらに血管外傷などに対する診断・治療を行っています。

診療内容(特徴・特色)

  1. 末梢血管治療において外科的血行再建と血管内治療を組み合わせた治療の実施(胸部血管外科と循環器科のチーム医療)

    末梢動脈閉塞疾患は、近年の高齢化に伴い増加傾向にあります。このような患者さんに対する治療の基本は外科的血行再建術ですが、様々な合併症を持つ人が増えていることもあり、より低侵襲な治療が必要とされることもあります。本院では患者さんの状態に応じて、ステント留置やバルーンカテーテルによる血管形成術など血管内治療を取り入れることにより、手術侵襲の軽減と術後の早期回復を図っています。

  2. 下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術の実施

    これまでの下肢静脈瘤に対する治療は、逆流のある状在静脈本幹を抜去するストリッピング手術といわれるものが基本術式でした。しかし最近では硬化療法の導入や様々な血管内焼灼装置の開発などにより低侵襲な治療へ移行しつつあります。本院では2014年より血管内レーザー焼灼装置を導入し、これによる治療を開始しました。また、静脈瘤に対してもフォーム硬化療法やstab avulsion technique という方法を取り入れることで術後のキズが目立たないよう美容にも配慮した手術を行っています。

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ELVeSレーザー1470:レーザー装置 光ファイバー(先端部分)

代表的な疾患

胸部外科 肺癌、縦隔腫瘍、胸壁腫瘍、気胸、胸部外傷、手掌多汗症など
血管外科 閉塞性動脈硬化症、バージャー病、腹部大動脈瘤、四肢末梢動脈瘤、下肢静脈瘤、深部静脈血栓症、血管外傷、リンパ浮腫など

病気や治療法について

外来診療担当表

※胸部外科は令和5年1月1日より休診

午前 8時30分~11時30分
1診 横川 横川
横川[1,3,5週]
山下[2,4週]
横川
-

担当医師

医療局長

横川 雅康(よこかわ まさやす)

専門領域・得意分野

末梢血管外科

資格・学会

  • 日本外科学会専門医
  • 日本外科学会指導医
  • 心臓血管外科専門医認定機構心臓血管外科専門医
  • 心臓血管外科専門医認定機構心臓血管外科修練指導者
  • 血管内レーザー焼灼術実施医
  • 血管内レーザー焼灼術指導医

モットー・患者さんへの一言

外科は手術という侵襲を患者さんに与えることが多いので、手術前の病状説明を分かりやすくするように心掛けています。

趣味

車、バイク、パソコン

非常勤医師

山下 重幸(やました しげゆき)

専門領域・得意分野

血管外科一般

資格・学会

  • 日本外科学会専門医
  • 心臓血管外科学会専門医認定機構 専門医
  • 腹部ステントグラフト指導医
  • 胸部ステントグラフト実施医
  • 下肢静脈瘤血管内焼灼術指導医

モットー・患者さんへの一言

丁寧な診療を心がけています。

施設認定

  • 呼吸器外科専門医関連施設
  • 血管内レーザー焼灼術実施施設

手術実績

手術名 平成
27年度
平成
28年度
平成
29年度
平成
30年度
令和
元年度
令和
2年度
肺悪性腫瘍 13件 12件 26件 12件 16件 22件
その他の胸部疾患 11件 14件 17件 21件 24件 14件
末梢血管 80件 89件 73件 86件 95件 75件
下肢静脈瘤
(静脈瘤レーザー治療)
109件
(103件)
78件
(74件)
56件
(56件)
74件
(69件)
65件
(63件)
26件
(23件)
その他の手術 9件 9件 7件 5件 7件 8件
総手術件数 222件 202件 179件 198件 207件 145件

※カッコ内は内数です